4歳長男が母宛に書いてくれた初めての手紙と、褒める・叱るセンス。

その日、私はとても不機嫌だった。怒っていた。腹が立っていた。長男に。

 

不機嫌だった理由

 

次男の保育園のお迎えに行くと、いつもおもちゃで遊びだす長男。

アルファベットの歯固めのおもちゃが好きなのだ。

赤ちゃん用のおもちゃだけど、数字や文字系が大好きな(こだわり)長男なので、そこから離れない。

 

次男が先に玄関の方に行きたがるのを力づくで止めながら「スイ、帰るよ!!」と声をかけるのだが、

並べたアルファベットのフックを色んな角度から見ることに夢中でちっともこっちに来ない。

何度も声をかけ手を引いたりもしてみたが振り払われるし、次男は次男で早く玄関に行きたくて叫んでる。

みかねた保育士さんも長男に声をかけてくれたけど、その日の長男は特に粘っていた。

 

そこで、私もマイナス思考が始まってしまった。

私の「帰るよ」という声かけは何なんだ。

「帰って〇〇しよう」とか「リン君が早く帰りたがっているよ」とか、色々言ってる私の言葉たちは何なんだ。

私はもしかして幽霊なの? 私の発した言葉たちも、幽霊なの?

…と、脱力感が襲ってくる。

 

次男も、少しくらいお兄ちゃんを待ってくれたっていいじゃないか。

 

次第に自分の中に怒りがたまってくるのがわかった。

いますぐに長男を怒鳴りたい気持ちになってくる。

でも人前だということで踏みとどまれる。

 

最終的には、長男は自分でこちらに歩いてきた。時間は経っていたけれど。

それは、すごいことなのかもしれない。誰に抱っこされるでもなく、自分で遊びを切り上げて歩いてこられたんだ。褒める場面なのかもしれない。

でも、褒める気持ちになんか到底なれなかった。

 

帰り道、3人で歩きながら私は言ってしまっていた。

「おもちゃで遊ばないで早く帰ろうよ。遊びたい気持ちもわかるけどさ。」

この時は、まあまあ優しく言えたと思った。

 

すると、走りだす長男。

「待って。走ったら危ない。一緒に歩こう!」

と声をかけても、聞こえないのか無視しているのかどんどん走って道を先に進んでいく長男。

細い道だけど車とかバイクとか自転車とか頻繁に通るので本当に危ない。

「待って、ストップ」と声をかけるけど止まらない。

私も次男を連れながら走って追いかけたけど、結局マンションの玄関に着くまで長男は止まらなかった。

 

もう、怒りが止まらない私。

家に入ってから、長男の肩を持って向かい合わせ、畳みかけるように言ってしまった。

「保育園に迎えに行ったら、遊ばないですぐ帰るよ」「母が待ってと言ったら止まって」「一人で道を歩いたら危ないから3人で歩いて帰るよ」

というようなこと。

自分でも、怒りの感情をぶつけながら言わなくてもいいのにと思いながらも、止まらない。

長男は目を逸らしながら黙っている。

いつもなら私が何か言うと「もう、お母さん嫌い!!」が始まるけど、この時は私の剣幕に負けたのか言わなかった。

なんだか一通り言ったら私も力が抜けてきて、最後にこう言った。

 

「母は○○に帰るよとか待ってとか声をかけているのに、○○聞いてくれなくて悲しかったよ。それに、〇〇が車にひかれたら困るよ」

 

そしたら長男が「お母さん!手紙書くから紙ちょうだい!」と言ってきた。

紙を渡したら、色鉛筆で何やら書いている。

私に手紙を書いてくれたようで渡してくれた。

おかあさん

きょうね

やくそく

まもれな

くて ごめんね

 

と書いてある。フロアマットの上で書いたから字はかなり薄いけど。

”やくそく”っていうのは、前にも同じことで注意してるからそのことを言ってるんだと思う。

 

私も返事を書いた。

「いいよ。おかあさんも こわいかおしてごめんね」

長男との初めての手紙のやり取りはこんな感じだった。

 

手紙をくれたことは嬉しかったけど、

初めての手紙がごめんねの手紙を書かせてしまって、申し訳ない気持ちになった。

 

*

 

自分で言うのもなんだけど、私は気が短いほうじゃないと思う。

でも長男といるとつい感情的になってしまう。

よく「怒鳴りそうになったら深呼吸してみましょう」という文言を目にする。

人間の怒りの感情は6秒だか8秒だかしか持続しない、っだっけ。

確かに6秒沈黙してみると冷静になれるときもある。でも、なれない時もある。

 

あと、その場で叱って後に引きずらない(だらだら怒らない、蒸し返さない)ってのも難しい。

即座にそこは叱る場面だって判断ができない時がある。

その時はちょっと気になるなって思ったけど、後々よく考えてみたら叱らなきゃいけない事だったなって思うこともある。そういう場合、次に同じことをしたときに叱ることになるけど「なんで? 前は怒らなかったのに」って混乱させそう。

それに、いつも同じことをされたら「それ前にもダメって言ったでしょ!」とひとこと言いたくなる。

 

叱るセンス、褒めるセンス、ってあると思う。

それはその人の親や子ども時代に関わった人からのプレゼントだと思う。

きちんと叱ってもらえたり褒めてもらえた人は、自分の子どももきちんと叱れるし褒められる。そうやって受け継がれるものだと思う。

私自身は、残念ながら親から的確に叱られたことはほとんどない。「お店の人に怒られるからやめなさい」とかそんな感じのことしか言われたことない。だからセンスないんだなぁと思う。

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