【発達凸凹息子の就学に向けて】発達相談に行ってきました〈後編〉

前回の記事の続きです。

 

前回の記事↓↓

【発達凸凹息子の就学に向けて】発達相談に行ってきました〈前編〉

心理士さんからのアドバイス

見通しが持てないことへの不安について

息子はとにかく見通しがつかないことが不安なので、事前に内容やゴールを知っておきたいという気持ちが強い。わからないと次の行動に進めなくなってしまう。

そこで私はいつも前もってスケジュールを伝えたり、必要あれば地図を見せて場所を確認したり、「〇時〇分」「〇分後」という具体的な時間まで伝えたりしています。そうするとスムーズに行動できることが多いから。

 

でも心理士さんが言うには、わからなくて不安でもとりあえず~してみるということも大事なんだと。

それは言い換えれば相手を信じてみることなんだと言っていました。

「いいから、お母さんを信じてちょっとついてきて☆」と言われて、ついていけること。

小学校では「先生が何だかよくわからないこと言ってるけど、とりあえず言われた通りにやってみるか」と思えること。

そういうこともできるようになっておいたほうがいいと。年長くらいだと他のお子さんはそんな感じなんだって…。3歳の次男もそうかも。

だから心理士さんが言うには、詳細を伝え過ぎないという機会を増やして慣れる練習が必要ということだった。不安がそこまで大きくない場合にはという前提なのだろうけど。

 

これには色々考えさせられました。

もちろん私も普段の生活の中では大まかなスケジュールを伝える(例えば今日は幼稚園の後、〇〇をしてから〇〇に行くよという感じ)くらいで、わざわざそれ以上の詳細を事細かに伝えてはいません。

でももし息子から質問されたら答えるし、息子が少し不安そうだなって時はその都度もっと具体的に伝えて見通しを持てるように対応してる。「いいから〇〇してみよう」みたいな強引なことはあまり言わない。

こちら(大人)側がスケジュールとかやることとか決めちゃってるから、私は息子に詳細を伝える責任があると感じるし。

ただ年中の後半から息子の中でガチガチにスケジュール組まなくても大丈夫になってきている気はする。幼稚園でも行事以外は大きな不安なく毎日過ごしている。

小学校でも行事以外は心配ないんじゃないかなぁと思う。幼稚園よりも時間割はむしろ明確ですよね。

逆に幼稚園では見通しのつかないことも頑張って取り組んでいるんだから、家や療育でも見通しのつかないことばっかりだったら疲れない??と思う。小さな不安も積み重なると結構なストレスになる。

 

この辺り、おそらく心理士さんは”小学校で困らないこと(未来)”を目標にして話してくれてるのに対して、私は”今を安心して生活できること(現在)”に重点を置いて考えているから、歯車が合わない部分があるのかな。どっちも大事なことなんだけど…

こだわりについて

幼少期のこだわりって一般的に成長とともに、とくに学齢期である6歳くらいに向けて自然と薄れていくらしいけれど、息子もこの1年くらいですごく変わりました。以前に比べて格段にスムーズに生活できるようになりました。

それでも、初対面の心理士さんにほんの10分様子を見てもらっただけで「こだわりが強い」って言われてしまうほどのこだわりの強さは今も持っているってことなんだよね。

 

これは家庭でのエピソードですが、今年度になって諸事情で夕食→お風呂の流れを、お風呂→夕食の順番に変えました。その変更はすんなり受け入れてくれた息子。

でも一度変更した流れは絶対に変えたくないらしい。

弟がお腹減ったって泣いている日も「夜ご飯もうできたし弟ちゃんもお腹減ってるからお風呂の前にご飯食べちゃおうか?」という提案には頑なに乗ってくれない。

結局「弟ちゃんはお腹ペコペコだしあったかいご飯が冷めちゃうのが嫌だから先に食べるね。その間待っててくれる?」と言って次男と私だけ先に食べることにしました。

それでも本人は全然平気な顔で私たちが食べ終わるのを待ってて、機嫌よくお風呂にも入るしその後でご飯ももりもり食べるからまぁいいか、と。

 

こだわりが強いってこと自体は別に悪いことじゃないと思っているけど、周囲とうまく調和してやっていくためには壁になるんですよね。

それでも息子に(相手があるやり取りは苦手であるものの)集団適応力はあるのは、きっと外では自分でもある程度セーブしているんだろうなと思います。

それならますます、家では自分のペースでゆっくりさせてあげたいです…。

心理士さんは多少こだわりを崩していくようなことをしていってもいいと…と言っていましたが、私はこだわり崩しは絶対にやりたくないので、正直ここでは療育は行けさせたくないと思ってしまいました。

相談を終えて

心理士さんのお話にケチをつけてばっかりでごめんなさい。

一瞬で息子のことを分析できちゃうところに圧倒されたし、私の知らない情報や接し方もたくさん教えてもらえたし、とても濃い1時間でした。

でも終わった後にすごい疲労感に襲われました。

心理士さん、まくしたてるように喋って話が全然途切れないんだもの。9割心理士さんが喋ってたかな。それだけ熱意をもってお話してくださったってことなんです。

でも正直言うと…なんか怖かった。

スイのいいところに全然ふれてもらえない。何かと「~なタイプの子」を多用。

きっと長年の経験から自分の考えが絶対に正しいと思っていて、心からよかれと思って私に話をしてくださったのだと思います。

でも私はこの心理士さんには話がうまくできなかった。

私は話すのが下手。相手にうまく伝わらずに凹むことがよくある。考えた事だけじゃなく、こういうことがありましたという事実でさえも正確に伝えられないことがある。

でもそんな私の要領を得ない話でも、欠片を拾い集めて受け取ろうとしてくれる人がいるんです。有り難いことに。

 

物事の感じ取り方は”率直に思う事”と”思いたい事”があると思う。

前者はフラットな気持ちで物事や人と対峙した時のもの。

後者は自分がこう思いたいという気持ちがまずあった上で、フィルターを通して物事を見た時のもの。

 

私は人の気持ちに敏感なほうで、人の「こう思いたい」という気持ちを感じ取るとその人のシナリオを壊してはいけないと合わせてしまう癖がある。結果、事実が歪んで伝わる事態がよく起こる。

この心理士さんと話をしているとそんな歪曲した事実がどんどん生産されてつじつま合わせに追われて最後には手に負えなくなってしまうんじゃないかって危機感を感じたんです。

これは私の側の問題がもしれません。でも相性が良くないことは直感で分かりました。

なので…今まで伺ったことのあるどの場所よりも専門性は高く手厚い気はしましたが、ここにもう一度足を運ぶことには躊躇してしまう自分がいます。

本当のところを正直に言うとここに限らず病院も作業療法も私自身はかなり疲れを感じてきてます。6月になったらすぐに受ける予定だった発達検査も延期にしてもらいました。

楽しく通っている幼稚園を休ませたり早退させたりしてまで病院に連れて行くというのにも抵抗を感じてきています。

もう検査とか療育とかにそんな必死になることないんじゃないかな。ただ日々を息子たちと向き合って生きていったらいいんじゃないかな。

小学校に入学してからどうなるかはわからないけど、今は楽しく幼稚園に通っているんだからそれでいいじゃない。とさえ思う今日この頃。

今回あんなに就学後に心配されることについて色々と教えてもらったのに、逆に大丈夫って思ってしまう私の神経、どうかしてるんでしょうかね…。

4 COMMENTS

ねこざかな

こんばんは。心理士さんの話、お疲れ様でした。フィルター越しに見られているっていう気持ち、分かります。私も以前、発達を見てもらう施設で、同じような違和感感じましたよ。そこまで家の子、分かってない訳じゃないよ~みたいな。でも、思っても相手専門家だし、反論出来ませんでした。困って相談行ってる立場上というか…。
結果、私は発達検査も受けない事にしましたよ。ま、2年待ちと言われ、家の子が受ける療育はない。息子なら、多分大丈夫だと思う、と言われたのもあってですが。
結局、特性分かった上で、こどもに寄り添うしかないですしね。
澤口先生の発達障害の改善と予防という本をご存知ですか?ほんまでっかの澤口先生です。その本によると、発達障害は、脳機能障害の一種で、8歳までなら、改善の余地がある。あくまでも改善であって治るものではない。しかし、障害を個性程度におさめてあげれば、社会に出て、活躍できる社会人になる事も出来ると。
その為には、普通学級が必須だと書いてありました。家庭で出来る改善出来る方法が色々書いてあって面白かったです。
多分、すい君は、本の中にある、カード法は出来ると思うので必要ないかもしれませんが。(家の子でも出来たので)
とゆう事は、個性の範囲内かな。と勝手に解釈してます。しかし、まだまだ心配事は尽きないので療育はしてませんが、家庭で出来る事をやっていこうと思っています。長文ですいません。

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mikantobanana

ねこざかなさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私の拙い文章にもかかわらず、気持ちに共感してもらえて嬉しいです。そうなんですよね、相談に乗ってもらってる立場上、反論できない;

発達検査を受けないという選択をされたんですね。私も、発達に心配があったら発達検査&(療育機関での)療育というのが当然の流れになっていますが、本当に子どもにとって必要なことなのか立ち止まって考えることも必要だと感じてます。ねこざかなさんはその流れに振り回されずにご自分で判断されててとても賢明な方ですね。(私は時々振り回されてます^^;)
1回目の発達検査も、スイの難しい部分は検査結果には数字としては出てこないし、所見は私が知っていることを心理士さんが整理してまとめてくださってあったもので、客観的な事実を知れたというメリットはありましたが、まあたらしい発見や家庭生活でヒントになるようなことは正直得られなかったんです。
それでも今度こそ何かヒントが得られるのでは?と淡い期待を抱いて、検査を受けようかと迷っているわけなのですが、そんな大人の都合に息子をつき合わせてもいいのか?という疑問もわいてます。

澤口先生の本の存在と教育相談をされていることだけは知っていましたが、具体的な内容は知りませんでした。どういう理由で普通学級が必須なのかとても気になります。今度読んでみようと思います。
澤口先生ではないのですが、長年臨床に携わっている専門家の方も、発達障害があっても本人に適した職を選び社会で活躍している人は多いと言っています。スイの場合、二次障害さえ起こさなければ、特性は年齢とともに本人が上手にコントロールできるようになるのかな(その時は個性?)、と思ってます。

私も最近、療育については家庭でできることをしようというふうに考えが変わってきました。我が家の場合はそれが自然かな、と。もっと早く気づけばよかったです。

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ねこざかな

そうですね。療育や発達検査ばかりに気をとられて、肝心のスイ君の成長を見逃してしまうのはもったいない気がします。澤口先生の本、是非読んで下さい。
私は、賢明ではないですが、保育士を長年やっていたので、経験とゆうか、勘とゆうか…。
新しい日記読みました!スイ君、園で頑張ってるんですね。お友だちの事ですが、発達障害のない子でも、お友だちと関わるのが苦手な子はいっぱいいます。
園で楽しんで、力を発揮して過ごしているなんて、充分立派ですよ!
家は、朝まだ不安でいっぱいみたい。年中の時のスイ君の様子とかぶります。
でも、今日、鉄棒の逆上がりが出来ました!
いっぱい誉めていいところを伸ばしてあげたい。お互い頑張りましょう!

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mikantobanana

お返事が遅くなってすみません。
保育士さんをされていたのですか! 色んなお子さんを見てこられたんですね。私は4~5歳くらいの子って息子のことしかよく知らないので、他の子がどんな感じなのかあまり知らないんですよね。。
小学校で働いていたことがあるので、逆に(?)小学生の子どもの様子の方がイメージつきやすいかもしれないです。(あ、私も勘はけっこう信じてます^^)

立派だなんて言ってもらえて嬉しいです。本当に、幼稚園楽しんでくれてるだけで成長を感じてます。
息子さん、逆上がりができるんですか!? 年中さんでできるなんてすごいです。どうやってできるようになったんだろう? 練習いっぱい頑張ったのかな?(それとも運動神経抜群?)
逆上がりができたこともぜひぜひ大きな自信にしてもらいたいですね^^

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